会社、医療法人等設立、及び、各種組合設立業務
会社設立のプロセス
会社設立は、主に株式会社や合同会社といった会社を法務局に登記する手続きです。個人事業主の開業と比べて、手続きが複雑で、時間も費用もかかりますが、社会的信用度の向上や資金調達の選択肢が広がるなどのメリットもあります。
設立前の準備と決定事項
会社の設立にあたっては、まず会社の基本的な情報を決定する必要があります。
- 会社概要の決定:会社名(商号)、事業目的、本店所在地、資本金の額、役員構成、事業年度(決算期)などを決めます。
- 資本金は1円から設定可能ですが、融資を受ける際の会社の信用にも関わるため、適切な金額を設定することが推奨されます。
- 発起人の決定:会社設立の手続きを進める人で、1名以上必要です。法人も発起人になれます。発起人は1株以上の出資が必要です。
- 会社の実印作成:会社の代表者印(実印)をはじめ、銀行印や角印なども作成しておくと、その後の業務がスムーズになります。
設立手続きの進め方
準備が整ったら、以下の手順で設立手続きを進めます。
- 定款(ていかん)の作成と認証:会社の基本ルールを定めた定款を作成し、公証役場で認証を受けます。株式会社の場合、この認証手続きが必須で、手数料と収入印紙代がかかります。電子定款を利用すると印紙代4万円が不要になります。
- 資本金の払込:定款認証後、発起人個人の銀行口座に資本金を払い込みます。誰がどれだけ払い込んだかを明確にするため、振込で行うことが重要です。
- 登記申請書類の作成と提出:法務局へ提出する登記申請書や、定款、資本金の払込を証する書面など、必要な書類を作成・準備します。
- 法務局への登記申請:作成した書類を法務局へ提出し、登記を申請します。申請した日が会社の設立日となります。登記が完了するまでに通常1〜2週間程度かかります。
※登記申請は行政書士業務ではありません。よって本人が申請するか、または司法書士に依頼することになります。
設立後の手続き
会社設立後も、税務署や都道府県税事務所、市町村役場への届出が必要です。
- 法人設立届出書:税務署、都道府県税事務所、市町村役場へ提出します。
- 銀行口座の開設:会社名義の口座を開設します。個人よりも審査が厳しく、時間がかかる場合があるため、設立後速やかに手続きを始めることが推奨されます。
- 社会保険関連の届出:従業員を雇用する場合は、社会保険事務所、労働基準監督署、ハローワークへの届出が必要です。
医療法人設立のプロセス
医療法人の設立は、医師や歯科医師が行う特別な法人の設立です。設立手続きは、会社の設立と比べてさらに専門性が高く、専門家との連携が重要になります。
設立の要件
医療法人には、以下の人的要件があります。
- 社員:3名以上必要。
- 役員:理事3名以上(理事長を含む)と監事1名以上が必要です。理事長は原則として医師または歯科医師でなければなりません。
- 名称:既存の医療法人と同一または紛らわしい名称、誇大な名称は避ける必要があります。
設立手続きの進め方
医療法人の設立は、時間もかかり、複数のステップを踏む必要があります。
- 事前準備・説明会への参加:まず、自治体等が開催する医療法人設立説明会への参加が必須です。開催は年2回程度の自治体が多く、タイミングを逃さないことが重要です。
- 定款の作成:医療法人の定款(寄附行為案)を作成します。厚生労働省が公開している記載例を参考にすると良いでしょう。
- 設立総会の開催:3名以上の設立者による設立総会を開催し、設立趣旨の承認、定款案の承認、役員の選任などを決議し、議事録を作成します。
- 都道府県への認可申請:都道府県に対して設立認可申請を行います。行政書士が担当することが多く、添付書類の追加・修正を求められることがよくあります。
- 申請書は審査され、医療審議会による審議を経て、認可書が交付されます。認可が下りるまでに数ヶ月かかるのが一般的です。
- 法務局への設立登記:設立認可書の受領後、2週間以内に法務局で設立登記申請を行います。登記申請書には、医療法人の名称、主たる事務所、認可書到達年月日などを記載します。
※登記申請は行政書士業務ではありません。よって本人が申請するか、または司法書士に依頼することになります。
- 診療所の開設許可申請:医療法人の設立登記が完了したら、保健所へ医療法人診療所の開設許可申請を行います。
設立後の諸手続き
設立後も、税務関連の届出や、年金事務所、ハローワークへの労務関連届出、法人名義での口座開設などが必要です。
各種組合設立について
組合にはNPO法人、事業協同組合など様々な種類があり、その設立手続きは組合の種類によって異なります。一般的に、会社や医療法人と同様に、定款の作成、設立総会の開催、行政庁への認可申請、法務局での登記申請といった手続きが必要となります。具体的な手続きについては、設立を検討している組合の種類に応じて、関連する法令や所管官庁の情報を確認することが重要です。
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